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2022年:世界のフードテック/アグリテック市場の展望~

2/17/2022

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出典:「後ろ向きに座っている白いトラのイラスト」著作権:Hachio Nora<https://www.istockphoto.com/jp/portfolio/HachioNora?mediatype=illustration>
2022年を迎え、新年早々に本編を投稿する考えであったが、日頃の実務に追われてしまううちにもう2か月が経ってしまった。。。

さて、年初の2021年は世界的にコロナ禍による影響が続く中、日本のフードテック及びアグリテックの市場は活況を帯びた1年であった。2022年はその流れを引き継ぐ形でいくつかの重要な進展が期待される1年となりそうである。

今回は、まずフードテックについて触れたい。
 
世界のフードテック/アグリテック投資状況:
 
 2021年も国内外のフードテック投資は活況を帯びた1年となった。コロナ禍が世界的に発生した2020年は一時的な鈍化はあったものの、その後はコロナ禍のいわば「テーマセクター(コロナ禍が追い風となる)」として地球環境や自己免疫力の強化、未病対策といった、今までどちらかと言えば私達が先延ばしにしてきたことがらについて改めて真剣に向き合う流れが広く定着していったと見られる。

その結果、食と地球の持続性や医食同源を意識した機能性食品の開発、地球環境や生態系の諸問題への取り組みの一環としての代替タンパク源の開発といったフードテック市場に多くの投資資金がさらに多く流れ込んだ一年となったようだ。
 
 主要VC等によるフードテック領域への投資件数及び金額も、2021年も堅調に推移した。米Pitchbook社の速報値によれば、件数ベースで1,358件、金額ベースで393億米ドルに到達した。特に金額ベースでは前年比の実に2倍以上となる。

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出所:米Pitchbook社・「2021 Annual Foodtech Report」データは2021年12月31日現在、全世界の主要地域での案件
 
 一方、フードテック領域に対するベンチャー投資を最も積極的に行った世界の主要VC関係者を見ると、以下の通りとなった。

Big idea Venturesや、「Climate Tech 100」で知られており、また筆者がパートナーとして関わる株式会社アドライトとしても様々な形で今後連携を深めていくこととなりそうな米国のSOSVをはじめ、シリコンバレーのアクセラで一番と言われるYCombinatorも2021年は数多くのフードテックスタートアップへ関心を高めているようだ。

尚、このYCombinatorのWinter 2021卒業生であり、「代替和牛肉」の開発で世界的に話題の高いOrbillion Bioとは、昨秋筆者が株式会社アドライトを通じて企画主催したFood-Tech Webinar Fall 2021にご登壇頂いている。

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出所:FoodHack社より2021年末公表資料を引用
 
 我が国においても、農水省フードテック官民協議会等を通じて官民の連携を通じて日本のフードテック産業の発展に向けた取り組みが地道に行われている(筆者も協議会「幽霊会員」)。

また、国内のフードテック・スタートアップの動向については、培養肉開発で世界で注目を浴びるインテグリカルチャーを始め、大豆肉のDAIZ、筑波大学発でロボットキッチン開発で俄かに注目を浴びる株式会社Closer等、代替肉分野に限らず、バリューチェーン上のさまざまな領域を司るスタートアップが少しづつ増え始めている。さらに、筆者が北米メンターを務めたあいち・なごやBEYOND海外アクセラプログラムでも、日本の伝統的な食材から抽出される素材を活かした新たな事業が生まれつつある。
 
一方、日本の大手企業が海外の代表的なフードテック・スタートアップへの投資を行う事例も見られた。
例えば、包装容器メーカー大手の東洋製罐はアジアのシンガポール発の培養肉開発スタートアップで世界中で注目を浴びるShiok Meatsに成功裏に出資をしている(今年初頭には日本のDAIZにも出資)。またFuture Food株式会社の運営するFuture Food Fundは、米国のReGrainedに出資を行っており、恐らく年内には日本市場にも進出を果たすものと予想される。
 
そうした中、2022年も引き続きフードテック領域の投資は持続するものとみられるが、独断ではあるが、注目される領域、興味深いテーマについて、触れてみたい。
 
まず初めに、世界のフードテック関連の技術開発及びベンチャー投資のテーマの大まかな全体分布像を確認してみたい。

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出所:StartUs社「Top 10 Food Technology Trends & Innovations」より引用し、一部加筆修正
 
 次に、具体的な注目テーマをピックアップしたい:
 
A:          2022年の主な注目トピック:

  1. 代替タンパク源の次なる技術開発テーマ<発酵の進化、細胞培養×生産技術と法律>
  2. フードロス~食品残渣への取り組みの進展<保存技術、食材開発、DX>
  3. キッチン×テック<レストランテック、リテール、個人>
  4. フードテック×健康<未病、ウェルビーイング>+パーソナライズ化<ウェルネス×テック、アプリ、外食×デリバリー
 
2022年の注目トピック①: 代替タンパク源開発の次なるテーマ
 
代替タンパク源開発は、2013年のMosa Meatsの約2,500万円相当の試作品が初めて披露されて以来、今年で代替タンパク開発の市場が9年目を迎えるが、2022年は、代替タンパク質の各種開発が進展することが予想されると同時に、いよいよ4,5年先の大量消費生産の社会実装に向けた、培養液やバイオリアクターをはじめとする「製造工程」に係る各種開発が活発化し始める1年になると予想される。
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データ:米GFI著「2020 State of teh Industry - Cultivated Meat」及びLux Research社のデータより筆者が引用

Beyond MeatやMemphis Meat、あるいは日本のインテグリカルチャーのような細胞培養肉のブランドが登場しているが、次のステップとしてマス市場化の実現に向けた量産技術の普及に向けた取り組みがこれからは焦点が移っていくであろう。 当該領域は、応用される技術スペックに再生医療やバイオテクノロジーといったライフサイエンスの専門領域(並びに、一部半導体製造業界)で培われてきたものが期待されている。従って、恐らくこれらの市場からの参入も出てくるであろうと考えられる。

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データ:米GFI著「2020 State of teh Industry - Cultivated Meat」掲載データより筆者が引用し、一部加筆修正

また、「発酵」技術や「微生物由来」のタンパク開発技術もさらに進化していくものと思われる。
 
前述の通り、発酵(Fermentation)については、古来からの伝統的な発酵をはじめ、バイオ燃料で培われた量産化の知恵、製薬業界が誇る素材開発への精微な技術、半導体業界が長年培ってきた製造技術といった従来の産業が各々誇る技術や知恵を結集して新たな微生物由来の発酵技術が生まれようとしている。

尚、主に欧米で昨今注目をされ、各種関連する専門メディアやスタートアップによるテーマとされる3種類の発酵(Fermentation)プロセスの概念は以下の通り理解している(このあたりは理系の専門家に委ねたい…):

Precision Fermentation:
‐ ビタミンB12やリボフラビン等のビタミン類やアミノ酸類を栄養強化を目的として微生物(細菌や酵母)で安価に発酵生産させる概念。
 
Biomass Fermentation:
‐ 微生物の細胞内タンパク質そのもの(脂肪や糖質も存在)をタンパク質源にする概念(シングル・セル・プロテインの概念)。
 
Traditional Fermentation:
‐ 微生物(酵母、麹菌、乳酸菌など)の複合作用でできる発酵・醸造の概念。具体的なイメージとしては、発酵食品でいえば固形物(パン、ヨーグルト、チーズ、納豆)、醸造食品では液体系(酒類、醤油、他)が挙げられる。

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データ:米GFI著「2020 State of the Industry  Report - FERMENTATION」掲載データより引用
 
プラントベースの肉は、従来の発酵を通じて味、食感や消化率、栄養素の含有率といった要素を追求出来ると見られる。またそれらにバイオマス技術や精密発酵をうまく加えていくことで、より従来の動物性肉の完成度に近づく、より優れた商品開発を実現出来ると考えられている。
 
さらに、細胞培養肉の製造においては、精密発酵を用いることで食材の機能性を付加したり、効率的な量産の実現可能性を高めることで、当該細胞タンパク源の量産化の実現に大きな役割を果たすことが期待される。 
 
米GFIによれば、2020年で発酵をテーマとする世界の主要スタートアップへの投資額が587百万米ドルに達しているが、概算で2021年はこの倍になるとものと見られている。 果たして国内外でどういったプレーヤーが生まれてくるのか興味深く見守りたい。
 
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出所: https://www.fairr.org/sustainable-proteins/engagement-overview/venture-investments/
 
興味深いスタートアップ:
  • Orbillion Bio 
  • CellulaREvolution 
  • Prime Roots 
 
2022年の注目トピック②: フードロス~食品残渣の低減を目指す技術やサービスモデルの進展
 
フードロス(Food-Loss≒サプライヤーチェーンの中で生じる食品の廃棄)及び食品廃棄物(Food-Waste≒小売店や飲食店、消費者による食品の廃棄)は、世界中の共通課題とされる。
 
欧米で注目されるテーマとしては、引き続き食品残渣アップサイクル系(Ex. 米ReGrained、Renewal Mill、他)をはじめ、コールドチェーン、フードロス発生現場である生産者と質の良い食材を安く仕入れたい外食や小売業者等とを結ぶB2B2Cアプリ、物流効率化ツールや食品保存を延命するバイオ技術、が期待される。例えば、ReBundle社やCapro-X社が挙げられる。

食のバリューチェーンとフードロス/食品廃棄の定量データと各ステージのフードテック・テーマ
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出所: 米ReFedのデータを基に、一部筆者が加筆修正
 
一方、③のキッチン・テック/レストラン・テックに該当する領域にもなるが、調理過程での無駄な食品廃棄物を抑える方法として外食・レストランがIoTやAI、ソフトウェアを駆使した各種IT技術を導入し始めている。OrbiskやPerfect Companyが代表例である。

日本では、つくば発のスタートアップで、人手不足が深刻な業界の自動化の社会実装を加速させるロボットシステムを開発する株式会社Closerあたりに注目しておきたい。

(※)備考:https://xtech.nikkei.com/atcl/nxt/mag/rob/18/00004/00062/
 
興味深いスタートアップ:
  • ReBundle 
  • Orbisk
  • Rens Original<フィンランド>
 
 
2022年の注目トピック③: キッチン・テック/レストラン・テック
 
「スマート・キッチン」として注目を浴びてきたキッチン、調理場関連の領域については、2022年は踊り場を迎えるものもあるものの、引き続きAIやIoTを駆使した家庭用のキッチン設備や、外食チェーン店の業務効率化を実現す各種ハードとソフトの両方で2022年も実装化を含めて進んでいきそうだ。
 
まず、踊り場を迎える可能性があるのが、「ゴーストキッチン」としてUberの元創業者のTravis Kalanick氏も参入を果たしたことで注目されるようになった領域である。 ユーロモニター社によれば、2030年には全世界で1兆円規模になると予想されているコンセプトだ。
 
ゴーストキッチンは、「実際に店舗を持たず、空いた不動産物件の一室をキッチンに装備したり、既存のシェアキッチンなどを間借りして調理場として活用し、デリバリーサービスを行うサイトやアプリを介して注文を受け、配達するシステム」を言う。今も伸びている事業者もおり、彼らの今後の市場の伸びに大いに注目し続けたいものの、近況としては、少しづつ勝組と負け組との差が出始めて来て居ると見られる。
 
この業態は「不動産ビジネス」と似る要素もあると言われており、従って設備投資を伴うことでコストが嵩む部分もあることで、一部の有力ゴーストキッチン系プレーヤーが大幅に業態縮小に追い込まれるケースが2021年は散見され始めている。
 
例えば、Reefは、全300店舗中の約1/3を閉じたと一部報じられた。投資に見合う事業採算が取れるのか否か、2022年は注視すべき局面を迎えているのかもしれない。
 
一方、その代わりにキッチン設備を持つ既存の外食レストラン等が自前のキッチンを「一部間貸し」を行う「ホストキッチン」が2022年以降、コロナ禍注目を浴びている。
 
コロナ禍で売上規模の追求がしばらく厳しい状況が続く中、あまり新規での設備投資に出費を抑えたい新興外食店が増えているのに対して、一部のホストキッチンが目を付けたのが、同くコロナ禍で経営環境が厳しいホテルやホスピタリティ業界だ。米国でゴーストキッチンを展開するC3社によれば、ホテル等が持つキッチン設備は稼働率が結構低い状態にあることに気づいたそうだ。こうした状態でホテル業界側も自前のキッチンを他社に間貸しをすることで少しでも収益源を確保出来れば、お互いがWin-Winな関係を構築出来る、ということだ。
 
以下のデータが示す通り、コロナ禍以降、労働力不足は深刻になっているようであり、あらゆる業界での課題となっているものと思われるが、外食やホテル業界、ホスピタリティ業界にとっても大きな課題の一つであり、オペレーションのDX化を進めるキッチン・テックはますます実装化に向けた開発競争が活発化するものと思われる。
米国における労働力不足に関する意識調査
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出所: 米CBInsights、MassDevice、DTRAより引用。
 
日本でも、2021年はコロナ禍で苦しむ外食産業界でも次世代の食のサービスモデル開発に積極的に踏み込む企業も見られた。例えば、すかいらーくホールディングスでは、主力の「ガスト」を含めて全店に配膳ロボットの導入を決めた(※)。一方、在宅勤務が中心となりつつある中、社食事業等を展開してきた社食・給食事業・中食業界では危機意識が強く、生き残りをかけて各種DX化や業務効率化、顧客満足度を高める為の方策に取り組むべく、レストラン・テックに触手をし始めている。

日本国内でも果たしてホテル業界、新興外食勢力、そして既に市場が活性化するデリバリー業態とが連動してこうしたホストキッチンの概念と業態が進むか否か、注目しておきたい領域だ。
 
興味深いスタートアップ:
  • Chef Robotics
  • C3
  • 株式会社Closer 
 
 
2022年の注目トピック④:フードテック×健康<未病、ウェルビーイング>+パーソナライズ化
 
ウェルビーイングという概念はここ3,4年のうちに日本でも浸透しつつあるようだ。そして、食の領域でも「食と健康」、「未病」、心身のよりよい充足したバランスの取れた状態を実現すること、そして、古来の漢方薬の世界で広く知れ渡るような、個々人にとっての状態を診る、いわゆる「パーソナライズ」化された新しいサービスが生まれ始めている。
 
これは食に限らないが、食においては、Wellness-Foodという表現が出現したり、食と健康とをより結び付けて私たちの健康管理を支援する各種アプリ(Ex. 日本の代表例はアスケン)も欧米で続々と出始めている。コロナ禍が一向に収まらない今、こうした【食×健康×ウェルネス/ウェルビーイング】が引き続き注目テーマとして挙げられそうだ。
 
世界の「パーソナライズ」化による食事栄養管理等の市場は2027年には166億米ドルに及ぶと予想される。デジタルヘルスと呼ばれる技術領域、各種検査キット、免疫力強化を支援する各種ツールが当該市場を牽引している。特に、コロナ禍では個人の自己免疫力の強化を強く意識せずにはいられない状況が続く中、このセグメントはオミクロン株でコロナ禍が一向に沈静化が見えてこない2022年も注目される領域である。
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出所: 米CBInsights社よりhttps://www.cbinsights.com/research/nutrition-ingestible-beauty-trends/ 
 
一方、医食同源というより、どちらかと言えば「メンタル」「マインドフルネス」に通じる、食×マインドフルネスの概念も、特に都市部のミレニアル世代を中心に堅実な市場形成が観られる。
 
以下は、全世界のウェルネス系食品開発の市場予測だ。2028年には、全世界で13.8億米ドル(年率成長率9.3%)の市場成長が予想されている。
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出所: Data Bridge社より集計データを引用 https://www.databridgemarketresearch.com/reports/global-health-and-wellness-food-market 
 
米の2018のLEK社による調査によれば、パーソナライズ化された食品やサプリに高い関心を寄せるミレニアル世代並びにX世代が各々調査対象中39%、36%を占めている。傾向的には、X世代がより「医食同源」に、ミレニアル世代は「食と美肌と健康」に高い関心を抱く傾向が強いのだそうだ。ハードデータはまだ未確認ではるが、日頃公私に渡り接する機会がある面々との会話から感じとれる肌感覚としても、欧米に限らず、日本を始め、アジア諸国においてもこのような世代層ではある程度共通する価値観は嗜好と言えそうだ。
 
以下、米CBInsightsのレポートに基づくと、昨年半ばに人々に食と機能性に関するサーベイを実施したところ、その割合は2020年半ば頃から急速に伸びているのが良くわかる。この時期は正にコロナ禍が急速に世界中に広がった時期にあたる。

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所: 米CBInsights社「State of Food Tech Q2' 21 Report: Investment & Sector Trends to Watch」より引用
 
 食と健康、未病対策の実現、肌年齢の老化防止、心身の充実の達成、日々のストレスの軽減や解消等、個別に幅広い用途はあるものの、食を通じた健康に対する意識は引き続き堅調に伸びそうだ。
 
興味深いスタートアップ:
  • Lumen Hemp 
  • So Good For You 
  • NGX 
 
日本のフードテックが果たすべき役割:
 
最後に、(毎度の如く…)日本でも盛り上がるフードテックの領域で世界で果たせる役割についての私見として触れておきたい。

日本は納豆や豆腐をはじめ、①日本全国の四季の豊かな気候の多様性に恵まれた地理的的な特長、②「もったいない精神」から来る「無駄をなるべくなくす工夫」、③肉食より植物性たんぱく質が伝統的なタンパク質の源となる献立が沢山生まれた食文化の知恵に富んだ国(地産地消)であると考えられる。

前述の「植物性代替タンパク質」や「フードロス、食品廃棄の低減」といったゴールは、元々日本の食文化に宿るものであり、従って、欧米のトレンドを追うこともさることながら、私達の身近なところ、あるいは、西洋化した食習慣によってやや身近ではなくなりつつあるものの、日本古来の食の智慧を再度復習してみると、大なり小なり、さまざまなヒントが潜んでいると考えている。こうした領域は未だに日本国内のフードテック×イノベーションの括りで形骸化されているか、取り残され気味のような印象を受ける。
 
上記の注目トレンドにおいて、特にフードテック×健康<未病、ウェルビーイング>の領域においては、「医食同源」という概念において、日本では古くから伝承されてくる食材が各地で広がっているのではないかと考えられる。

フードテック×健康×医食同源に関しては、2022年ももっと日本からの智慧の工夫と商品化、サービス化が一つでも生まれてくるのを期待してみたい。
 

次回はアグリテックについて触れておきたい。
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